「おでん」と「熱燗」と「湯気の向こうの笑顔」

おでんと熱燗はベストカップル!

こんにちは。
酒政 中島酒店のしんさんです。

秋が深まり、朝晩が冷えてくると恋しくなるものがいくつかありますよね。
あったかい味噌汁や豚まん(肉まん)なんかもそうかもしれません。

そんな一つに外せないのがやっぱり
「おでん」なんじゃあないですか。

大根、こんにゃく、厚揚げ、玉子。

ぐつぐつと鍋の中で煮込まれている様子を見ているだけで、なんだか心まで温かくなってきます。

そして、おでんの隣には熱燗。
私にとって、この組み合わせは寒くなってきた時のごちそうです。

実は、10月に入ってから早速夕食でおでんが出てきました。
鍋いっぱいに膨れ上がった具材を眺めているだけで、
熱燗が欲しくなってくるんですよねえ。

脳内では、ちゃんと組み合わせが出来上がっているんですよ。

と言いましたも、今回は夕食後に運転がありましたので、
飲めなかったんですが・・・。

心まで温まる不思議な組み合わせ!

不思議なもので、おでんを囲んでいるときというのは、
家庭でも居酒屋でも皆さんどこか穏やかな顔をしています。

なぜなんでしょうね。

熱燗を飲みながら語り合っている人たちを見ると、なんだかこちらまで温かい気持ちになるんですよね。

ビールを飲む時の賑やかさとは少し違いますし、
ワインを楽しむ時の雰囲気ともまた違います。

熱燗には、どこか心をゆっくり・ほっこりさせる力があるように思うのは私だけでしょうか?急がなくていい。そんな空気感が自然と流れるように思います。

そのせいか、いつもの食事よりも、箸の動きがゆっくりと進んでいるのではないですかね。

多くの人の人生には、いろいろなことが起こってきます。
嬉しい出来事もあれば、悲しい出来事もあります。

人生は思い通りにならないことの方が多いのかもしれません。
だからこそ、人は時々立ち止まりたくなるのでしょう。

そんな時、おでんの湯気や熱燗の温かさが、張りつめた心を少し緩めてくれるように思うのです。

昔から日本人は、人との語らいの場に酒を置いてきました。

祝い事にも。
慰めの席にも。
再会の席にも。
別れの席にも。

酒が主役ではありません。
人が主役です。

そこに酒はその隣で、そっと寄り添っているだけです。

おでん鍋から立ち上る湯気。
熱燗から感じるほのかな熱さ。

その向こうには、誰かの顔があります。

友人かもしれません。
夫婦かもしれません。
親子かもしれません。

あるいは一人で飲んでいても、昔の思い出が浮かんでくることもあるでしょうね。

人もおでんも熱燗も染みでる味が決めて!

私は酒屋をしていますが、
お酒は絶対に必要なものだとは思っていません。
飲まなくても幸せな人はたくさんいます。

それでも、お酒には人生を少し豊かにしてくれる力があると思っているんです。
冷えた体を温めるだけではなく、
人と人との心の距離を少し近づけてくれるような、
そんな力があるんだろうなあと思っています。

おでんは作ったその日より、
翌日の方が美味しいと言われます。

私が食べたおでんもそうでした。
翌日に食べたおでんは、一晩かけて味が染み込み、
大根もこんにゃくも別物のようになっていました。

そんなおでんを食べながら、
人も同じなのかもしれないなあと思ったんです。

若い頃には分からなかったことが、
年を重ねるにつれて少しずつ心に染みてくることがあります。

熱燗が美味しく感じるようになったのも、
そんな人生の味わい方を覚えたからなのかもしれません。

本当の宝物は、湯気の向こうにあるのかも!

今年の冬も、おでんと熱燗を囲みながら、
大切な人と笑い合う時間が持てたらいいですね。

さあこれからまた美味しいおでんにあったかい熱燗が恋しい季節がやってきます。
楽しみですね。

でも、本当に求めているのは、
湯気の向こうに見える笑顔なのかもしれませんね。

そして、それこそが案外人生の宝物なのかもしれません。

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